月は確かに赤かった

指定席の人間だって、今日の試合が大事なことはわかってる。むしろいつも以上に気合が入っていたはず。バックスタンドの住人は飛んだり跳ねたりしないけれど、空気を読むのには敏感だ。

嫁様と娘が家で観戦、ということで1人で埼スタへ。久しぶりにメンバー紹介前に席に着いたけれど、そこはすでに戦場だった。

赤と青、因縁、いやもっと原始的な声と声、魂と魂がピッチの上でぶつかり合っていた。昨年のナビスコ決勝、駒場での軟禁、トゥットやエメを巡る移籍問題、「落とした」監督と「引き上げた」監督、もうそんなものはどこかに行っていて、優勝を経験した者同士が、ぬるい試合が終わった後の心待ちにしていた再開を喜び、再び闘う場所に戻ってきたことへの咆哮ばかりが響いていた。

やることが違うなぁと思った「2005バージョン」のビッグユニフォーム、タイミング、グー!誇らしげに唄う「華の東京」もブーイングでかき消され、素晴らしいサポートでした。

1点先行されたものの「伸二がいたとき以来?*1」のスルーパスと個人技による2点目*2、ポンテいいかも。

鹿島が負け、ガンバが負け、これで挑戦権がやっと手に入った、という感じです。

*1:指定で隣のおじさんの感想

*2:ハーフタイムに会社の電話が鳴り、見逃すところでした