一夜明けて。

いつもより早い時間*1埼スタに到着。途中はしぞーさんから電話がありましたが、「相変わらず遅い!」と笑われる。南ゲートは大混雑。こんなん始めて見た。普段はスルーなんですけど。階段の下では「手拍子をお願いしまーす」と指定席組に向かって声を張り上げている。そんな中を、迷い込んだかのようにポツリポツリと青いお方が。そりゃ標的にされるわな。階段を上っている途中に娘が一言。

「・・・今日は勝たなきゃいけない試合だね」

5歳児にそこまで言わせる、スタジアムの雰囲気は最高。

MDPを探すが、どこにも見当たらず。ハーフタイムに戻ってくるかもしれない、と売店のにぃちゃんは言っていましたが、結局手に入らず*2。ケンタでビールを買って、嫁様と娘を席に置いてからタバコを吸う。なんだろう、この余裕は。優勝の場面に立ち会えるという幸福感?というか、「優勝する」と言える自信とか確信みたいなもの。悪いイメージは浮かばない。最後の試合をただ行えば手に入るような、そんな気持ち。

試合前の人文字*3はお見事の一言。確信はマグノに決められた後も変わらず。ポンテの「ここしかない」ゴールに声を張り上げる。そして前半終了間際にアクシデントが。

「う○ちしたい」by娘

・・・あんたさっきの一言はなんじゃい!「食べたら勝つよね!」とカツサンドを探したのに無くて、ちょっと落ち込んでたじゃん!それが○んちて。ま、MDPを確認しに早めに席を立ち、トイレに向かう。個室の中でスタジアムの歓声を聞く。

「きっとワシントンだよ」の娘の言葉の後に、会場の「ワシン〜トンでした!」のアナウンスが。・・・なんか凄いな娘よ。

縁起担ぎのビールとちょっとした食べ物を買って、娘を席に戻し、タバコを吸いに行くと、そこにはやっぱり自信にあふれた顔付きの人たちが。後半が始まっても余裕で紫煙を味わう。「いつも通り」の顔をして。ワシントンの2点目が決まり、山口のゴール*4で追い上げられるも、後はその時を待つだけ・・・やっぱり親子だね。俺もビールでお○っこがしたくなる。いや、ここは我慢。もう残り時間はない!

そしてついにその時が。

14年の歳月をかけてたどり着いた頂点。Jリーグチャンピオンに!

・・・なんだろ?泣けませんでした。いや、すんごく嬉しいんだけど、あの時の福田の悲しいVゴールとか、土橋のミドルとか、駒場の紙ふぶきとか、目一杯のところで決まってないからかな?かなり冷静でした。セレモニーが終わって、隣のおじさん夫婦や逆隣の皆さんと笑顔で「また、来年!」と少し早めの年の瀬の挨拶をして、スタジアムを後にしました。

南浦和で嫁様たちと別れて、浦和駅に行き、号外を貰おうとしましたが、埼玉新聞と読売新聞だけで、おなかいっぱい。人、多すぎだよ!駅前の薬局でコーラだのガーナだのポッキーだのキットカット*5だの赤いきつねだの、赤いのばっかり「優勝セール」で安売りしてたのがちょっとツボに入り思わず購入。嫁は嫁で100g580円の牛肉をマーレで購入。後はテレ玉、テレ東、フジ、スーパーサッカーと特番をハシゴ。


昔、駒場からの帰り道で、笑顔だったのは少なかったような気がする。けれど試合後、美園駅に向かう人の列は、笑顔で、幸せで・・・ウチの娘は負けた試合をほとんど見てない。物心付いた頃には優勝に絡む強いチーム=浦和、というのが普通で、多分、そういう人が多くなったんだろうな。「赤い悪魔」と恐れられているゴール裏、だけじゃなく、普通のサポーターだって、チームを支えてきた。跳ばなくても、声を出さなくても、手拍子だけでも、チームを思う気持ちは負けない。それが証拠に、試合終了の直前、バックスタンドがオールスタンディングになった。誰が言うでもなく、自分の愛したチームの勝利を迎えるために。

いろんな形でサポートをしている人たちがいて、それがスチュワードだったり、俺みたいに縁起を担いだり、チケットが無くて居酒屋で声を出していたり、「俺が行くと負けるから・・・」とスタジアムに行くのを我慢しているやつらだったり・・・そんな人たちの想いが、結実した、そんな一日でした。


おめでとう。ありがとう。

*1:といっても試合開始30分前位

*2:今思ったけど、はしぞーさんにお願いすればよかったよorz

*3:コレオグラフィーというのだそうな

*4:マグノに集めてせめて得点王だけでも獲らせよう、という感じでは無かったですね

*5:磐田だけど、そこはご愛嬌